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事務局・工房くらし月


  其の六  AI ベートーベンを語る


 火にあぶる 手習草紙(てならいぞうし)わるくさき

 うるさくちらぬ 栗の花かな

 
 (原文:火尓安ふ留 手習草紙 わるくさき うるさくちらぬ 栗乃花可那)



*****************************************************

AIによる校正・推敲の例 (副題:AI/Copilotとベートーベン)


実施日:2024年 8月18日 - 9月9日 

内 容: 1847年 俳諧連歌「常夏草」

課 題: 六作目 に 試訳(英語)をつける

回答したAI: Copilot

(Microsoftによって提供されているOpenAIのGPT-4を用いた生成AIサービス)


サイト内リンク:

① 六作目の英語試訳の進捗    ② AI ベートーベンを語る     

③ く り               あとがき



(注①:「下線・太字・色違い」はサイト管理者による)

(注②:AIが、日本語による質問に英語で回答した場合は、

パソコンの翻訳機能を利用し、日本語に改めて掲載しました。)

 

(スタート)


六作目の英語試訳の進捗


質問 ① サイト管理者


「火にあぶる 手習草紙 悪くさき うるさく散らぬ 栗の花かな」


作品の「うるさく散らぬ」の解釈を①と②に分け、AIに推敲案を尋ねました。

 うるさく散らぬ = わずらわしく 散らない(栗の花)

 うるさく散らぬ = わずらわしく 散らない(栗の花)


 サイト管理者の質問

6番目の作品の英語試訳をしようと思います。

「火にあぶる手習草紙 悪くさき うるさく散らぬ 栗の花かな」

この作品の「うるさく散らぬ」を①で解釈して試訳します。

① うるさく=わずらわしくて   散らぬ=散らない


作品の大意:

用済(ようず)みとなった習字練習帳を 火にあぶって処分しようと思うが、

裂き方が悪かった。(「さきかた」が悪いといえば、栗の花は「咲き方」が悪く、)

栗の花が咲くと憂鬱になる。早く散ればよいのに散らない。


(注:* 文脈の取り違え防止に、英語の状況説明を加えました。)

  状況説明:

 I was thinking of burning my calligraphy workbook, but I tore it badly.

Speaking of a bad way, chestnut flowers have a bad way of "blooming"

and I feel depressed when chestnut flowers bloom. It would be better

if they fell quickly, but they don't.
 


作品に、この状況をあてはめて試訳する場合、次はどうでしょうか。

推敲提案をお願いします。



 作品の試案:

Thinking of burning the calligraphy workbook, but tore it poorly;

chestnut flowers are depressing with a poor way of blooming,

it would be better if they fell quickly, but they don't.




回答① AI

 AIの回答

あなたの翻訳は、元の俳句の本質を捉えています。

英語でより自然な流れにするための提案をいくつか紹介します。


推敲案:

I thought of burning my calligraphy workbook, but I tore it badly.

Chestnut flowers bloom poorly and depress me.

It would be better if they fell quickly, but they don’t.

( 書道のワークブックを燃やそうと思ったが、ひどく破ってしまった。

栗の花は咲き方が悪く憂鬱だ。早く散れば良いのに、そうはならない。)


この推敲案は、元の意味を維持しながら、読みやすさと流れを改善しています。

どう思いますか?





質問②:サイト管理者

サイト管理者の質問

日本語の元歌に「人称」がないため、一人称のIとmeを削除し、

同様のニュアンスになるように、さらに推敲しようと思います。


次のように推敲 ↓


(提案:一人称を削除):

Thought of burning the calligraphy workbook, but tore it badly:

minding chestnut flowers as they bloom poorly and don't fall quickly.

これはどうでしょうか。





回答②:AI

AIの回答

あなたの翻訳は良いと思います!

「I」と「me」を使わずに、元の意味を伝えています。

以下のように少しだけ調整してみましたが、いかがでしょうか?


推敲案:

Thought of burning the calligraphy workbook, but tore it badly;

chestnut flowers bloom poorly and linger, causing melancholy.

( * 書道の練習帳を燃やそうと思ったが、裂き方が悪かった

栗の花は咲きかたが悪く長くとどまり(=散らず)

(人を)憂鬱な気分にする
。)


このようにすることで、元の意味を保ちながら、少し流れを滑らかにしました。

どう思いますか?


(注: 推敲案の *印 の 日本語訳は、サイト管理者が付けました。)



AIの提案を採用。


採用した試訳:(パターン① 「悪くさく」を掛詞と考える)


 Thought of burning the calligraphy workbook, but tore it badly;

chestnut flowers bloom poorly and linge, causing melancoly.



(試案①の校正を終了)





AI ベートーベンを語る


質問③:サイト管理者


次に、②のパターン:

「さき」が「裂き・咲き」の掛詞(かけことば)でない場合の試訳を考えます。

言い換えると、「悪くさき」に掛詞の作用を見抜けなかった場合です。


サイト管理者は、生活圏内に「栗の木」はなく、「栗の花」が咲く季節に

栗の木を観察した経験がありません。洋菓子のマロングラッセ、モンブランや、

童謡「大きなくりの木の下で」の歌詞にある「たのしく、おはなし、ゆめ」

などのポジティブな言葉が、「栗」から思い浮かびます。


肯定的な先入観が根強く、そのために、8月18日の時点では掛詞に気付けま

せんでした。


下の進捗は、そのとき(8月18日)の質問と回答です。

 サイト管理者の質問(8月18日)


 「火にあぶる手習草紙悪く裂き うるさく散らぬ栗の花かな」

 次の要素を入れた英語試訳のアイデアを教えてください。


1. 前半の「」:江戸時代の生活空間台所(庫裏 / 庫裡:くり)の「」。

2. 後半の「散らぬ」:「手習草紙(習字)」の掛詞/ちらないー/散らない)

3. 後半の「栗の花」:「庫裏(台所)の花=火」への連想も


この試訳は、むずかしいです。




回答③:AI

AIの回答:

この俳諧連歌の英語試訳は確かに難しいですね。

以下の要素を考慮しながら、いくつかのアイデアを提案します。


前半の「」は台所(庫裏:くり)の「火」:

“In the kitchen fire, the practice sheets are badly torn…”

“By the kitchen flames, practice papers are poorly ripped…”


後半の「散らぬ」は「手習草紙(習字)」の掛詞(墨がちらないー花が散らない):

“…yet the ink remains undisturbed, like the chestnut blossoms.”

“…but the ink stays intact, just like the chestnut flowers.”


後半の「栗の花」は「庫裏(台所)の花=火」への連想も可能:

“…and the chestnut blossoms, undisturbed by the kitchen’s fire.”

“…and the chestnut flowers, unscattered by the kitchen flames.”


これらの要素を組み合わせると、以下のような試訳が考えられます:

“In the kitchen fire, the practice sheets are badly torn,

yet the ink remains undisturbed, like the chestnut blossoms.”

( * 台所/庫裏・庫裡 の火の中に、悪く裂いた習字練習帳。

墨は散らずに留まっている、まるで栗の花のように。)


“By the kitchen flames, practice papers are poorly ripped,

but the ink stays intact, just like the chestnut flowers.”

( * 台所/庫裏の火によって、習字練習帳は悪く裂かれる。

墨は、それでも散らずにいる、あたかも栗の花のように。)


このように、俳諧連歌の独特な美しさと掛詞のニュアンスを英語で表現するのは

難しいですが、これらのアイデアが参考になれば幸いです。

翻訳の難しさを感じる作品ですが、その挑戦もまた楽しいものですね。


(注:* 印 の 日本語訳はサイト管理者が付けました。)




AIは、紙が「くり(庫裏・庫裡)」の火で燃えていく様子を、質問者の依頼に

応えて、まとめてくれました。が、②のパターンは作品の焦点が散漫になって

しまいました。


保留。



質問④:サイト管理者
 (NGの試訳の

サイト管理者は②のパターンで良いアイデアを思いつかず、機械翻訳」をした

英文を加工し、次の質問をしてみました。


 サイト管理者の質問

「火にあぶる手習草子わるくさき うるさくちらぬ栗の花かな」


江戸時代の俳諧連歌の6番目の作品の英語試訳として、 ①と②ではどちらが

適切でしょう?また、簡単に理由を教えてください。


①The calligraphy booklet I parched over the fire is torn and bothersome,

while chestnut flowers fell gracefully.

( 火にあぶった手習いの帳面が、悪く裂けてわずらわしい。

栗の花は 優美に/わずらわしくない様子で 散るのに。)


②The calligraphy booklet I intended to parch over the fire

is now torn and bothersome, while chestnut flowers fell gracefully.

( 火にあぶるつもりの手習いの帳面が、今は悪く裂けてわずらわしい。

菜の花は 優美に/わずらわしくない様子で散るのに。)




回答④:AI

AIの回答と提案:

もちろん、お手伝いします!

この詩の英訳について、選択肢 ②が適切です。

理由は、原文の「火にあぶる手習草子」は「The calligraphy booklet I intended

to parch over the fire」に近い意味を持ちます。

また、「うるさくちらぬ栗の花」は「chestnut flowers fall gracefully」に対応

ています。


この詩は、ベートーヴェン交響曲第6番(通称「田園」)の標題としても

知られている作品で、美しい自然の風景を描写しています。

どうぞご参考になさってください!  



AIは、ベートーベンを語りはじめました。そういえば、一作目に「万葉集」、

二作目に「カラウス」について、AIは独自の感性を発揮しました。


どうも質問者の*質問内容が不毛(ふもう)だと、意表をつく発想を披露すること

があるようです。



質問⑤ : サイト管理者


  サイト管理者の質問:

ベートーヴェン交響曲第6番連想する根拠を教えてください 。




回答⑤:AI

  AIの回答

ベートーヴェンの交響曲第6番は、通称「田園」(ドイツ語: Sinfonie Nr. 6 F-Dur

op. 68 “Pastorale”)として知られています。

この交響曲は、ベートーヴェンが1808年に完成させた6番目の交響曲で、演奏時間

は約39分です。

特筆すべきは、古典派交響曲としては異例の5楽章で構成されており、第3楽章から

第5楽章
連続して演奏され、全曲及び各楽章に描写的な標題が付けられている点

です。

この「田園」交響曲は、ベートーヴェンの愛する自然田舎の風景音楽表現

した作品です。ベートーヴェンは音楽を通じて自然の美しさや感情を描写し、聴衆に

田園の風景思い起こさせる作品を作り上げました。




質問⑥:サイト管理者


 サイト管理者の質問 

交響曲第6番を連想する根拠は、この作品が連歌の6番目で、栗の花が散る

のどかな田舎詩情を題材としているからですか?

その理解で良いですか?




回答⑥:AI

 AIの回答

はい、その理解は正しいです。

ベートーヴェン交響曲第6番「田園」は、のどかな田舎の風景を描いた作品で、

*栗の花が散る詩情題材にしています。( ← 
注 


同様に「火にあぶる手習草子」の詩も、栗の花散る風景を描写していること

から、この連想が成り立ちます。

どうぞお気軽に他の質問があればお聞きください!


* 注:AIの回答は混乱しています。

サイト管理者の質問が不毛で、AIは消耗(しょうもう)したのかもしれません。


保留にして、様子を見ます。



(9月8日)

ベートーベン「田園」
テーマを、改めてAIに確認


AIの回答:

 AIの回答(9月8日)


「田園 」のテーマに栗の花は特に関係していません

ベートーヴェン自然全体の美しさや田園生活の情景を音楽で表現しており、

特定の植物や花焦点を当てているわけではありません



AIは正常に回復しました。良かったです。



②の試訳打ち切りにします。)


このような質問と回答の進捗(しんちょく)を経て、

試訳案、「悪くさき」「悪く裂き・咲き」掛詞とするパターン①

採用しました。




「くり 」
 


サイト管理者:


(くり)の掛詞となる「庫裏・庫裡(くり)」は、生活食事の準備をする

場所です。囲炉裏(いろり)のある「火の間」や「囲炉裏端」も、一般的に、

「くり(庫裏・庫裡)の一部

囲炉裏の他に、あぶる(こがして焼く)用途では「火鉢(ひばち)」。

煮炊きする火を囲うものに「かまど・くど(=へっつい)」があります。



質問⑦:サイト管理者(9月8日)


  サイト管理者の質問:

日本には「」をにたとえる表現がありますか?



回答⑦:AI

AIの回答:

 はい火を花にたとえる表現はいくつかあります。

例えば打ち上げ花火を「一瞬の花」と表現することがあります。花火

一瞬で咲いて消える様子を花にたとえたものです。

また、線香花火の火の玉が牡丹の花のように見えることから、「牡丹火」とも

呼ばれます。

他にも、美しさ儚さにたとえる表現多く存在します。

どのようなシチュエーションで使いたいか教えていただければ、さらに具体的な表現

を お伝えできますよ。




質問⑧:サイト管理者

 サイト管理者の質問

火にあぶる」が「くり(栗)の花」という言葉へつながる場合に、

くり(庫裏・庫裡)の「火=花」という連想は変でしょうか?





回答⑧:AI

 AIの回答

面白い質問ですね!

「火にあぶる」と「庫裏の花」のつながりについて考えると、確かに「火=花」とい

う連想は一見すると変わっているように感じるかもしれません。 しかし、言葉や

表現には文化的な背景や詩的な意味が込められていることが多いです。

例えば、火は暖かさや生命力を象徴することがあり、花も同様に美しさや生命の象徴

とされることがあります。このように考えると、「火=花」という連想詩的な

表現
として理解できるかもしれません


また、他に気になる表現や言葉のつながりがあれば教えてくださいね。




質問⑨:サイト管理者

サイト管理者の質問

江戸時代の「くり(庫裏 )」と「くり(庫裡 )」は別のものでしょうか。

日本大百科事典には「寺院の厨房」とありますが、「寺院」と「武家」に分けて

考える資料
もあるようです。



回答⑨:AI

AIの回答:

江戸時代において、「くり(庫裏)」と「くり(庫裡)」は異なる意味を持つ

ことがありました。

庫裏(くり)は、主に仏教寺院における建物で、僧侶生活する場所台所

指します。寺院の規模によっては、独立した建物として存在することもありました。


一方、庫裡(くり)は、戦国時代から江戸時代にかけて、武家社会武士が住む

居館宿舎を指すことがありました。このように、同じ発音でも異なる社会的背景や

用途に応じて使われていたのです。 江戸時代には、これらの用語がそれぞれの文脈

で使われていたため、混同されることは少なかったと考えられます。

何か他に知りたいことがあれば、教えてくださいね。




質問⑩:サイト管理者

 サイト管理者の質問

江戸時代俳諧連歌で、「栗の花」を「悪く咲く」と忌避(きひ)する場合、

何が原因でしょうか。




回答⑩:AI

 AIの回答

栗の花臭気原因で忌避されることが多かったと考えられます。

栗の花は独特の強い臭いを放つため、特に梅雨の時期にはその臭気が際立ちます。

このため、俳諧連歌の中で「悪く咲く」といった表現で忌避されることがあったの

です。


他にも、見た目があまり美しくないことも理由として挙げられるかもしれません。

江戸時代俳諧連歌では、視覚的美しさ香りの良さが重視されることが多か

った
ため、これらの要素が忌避の原因となった可能性があります。

他に気になることがあれば、どうぞお聞かせください。




質問⑪:サイト管理者

 サイト管理者の質問

栗の花の散り際を、教えてください。


回答⑪:AI


 AIの回答

栗の花について詳しく説明しますね。


栗の花の特徴

栗の花は、5月から6月にかけて開花します。白っぽいクリーム色で、

ススキのようなをしています。雄花が多く、雌花はその根元にひっそりと咲いて

います。


栗の花のにおい

栗の花は独特な強い臭気を放ちます。このにおいは、腐敗したイカのような臭いと

例えられることもあります。


栗の花の散り際

栗の花の散り際は、雄花役目を終える長い穂そのまま地面に落ちていきま

。この散り際の様子も、俳諧連歌においては美しくないとされ、忌避理由の

一つ
となっていた可能性があります。


栗の花について他に気になることがあれば、どうぞお聞かせください。




あとがき



「常夏草」の第6作目は「栗」にまつわる作品でした。

「栗(くり)」と「庫裏/「庫裡(くり)」の関係性もあり、言葉の奥深さを

感じました。



つづく


文責 : 時間の博物館 事務局 工房くらし月

*********************

訂正箇所「箱崎 夏物語」其の壱 其の弐

誤「ChatGPT」 → 正「Copilot」(訂正日:2024年8月31日)

(間違いの理由:サイト管理者の確認不足による誤認。訂正してお詫びいたします。)



*********************


ご訪問をありがとうございました。


追伸:誤認やミス、引用先の不記載などがあると思います。お気づきの場合は

ご容赦の上、お差し支えなければサイト管理者へご教示いただけますと幸いです。

平素のご教示とご協力に感謝申し上げつつ。


工房くらし月


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